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外国為替市場

本項では日本における携帯電話事情について解説する。本項目のほかPHSの項目も併せて参照のこと。

定義


日本国内の電気通信役務の区分では、かつての自動車電話から発展した電話網を指す。無線設備規則の用語では「携帯無線通信」と定義されている。また、鉄道事業者の沿線にある回線に接続して使う携帯型の有線電話機も携帯電話機というTL-1042-JA携帯電話機。なお、各種の公的な統計などで、第二世代デジタルコードレス電話を起源として異なる発展をしたPHSを扱う場合には、通例「携帯電話・PHS」と併記し、「携帯電話」にはPHSを含まない。また各種電波法令上では、無線局免許状が必須な「携帯電話端末」を使う携帯電話と、免許不要局小電力無線設備な「PHS端末」を使うPHSとして、両者は明確に区別されている。もっとも、無線局免許状は事業者が管理するため、利用者が違いを意識する事は無い。総務省の資料などでは繰り返し「携帯電話・PHS」と併記するのを避けるため「携帯電話(PHSを含む)」と一度だけ表記し、後は「携帯電話」とのみ表記する場合が多い。携帯電話不正利用防止法の用語では、携帯電話・PHSによる音声通信が「携帯音声通信」と定義されている。

なお、通信衛星による自動車・携帯電話に関しては衛星電話の項を参照のこと。

歴史



日本では1985年に民営化したNTT1987年に最初のハンディタイプ携帯電話を世に出した。当時は市販の受信機で誰でも会話の内容を傍受できるアナログ式であった。1993年には会話の内容を傍受することが困難で、周波数使用効率にも優れたTDMA方式の第二世代携帯電話2G)(PDC方式)サービスがNTTドコモにより開始された。そして、2000年10月以降は、すべてデジタル式となっている。1979年の旧・日本電信電話公社による自動車電話サービス事業の開始から、電電公社と事業を引き継いだNTTが自動車電話事業を独占していたが、1988年から1989年にかけて、旧・IDOや旧・DDIセルラー新規参入を果たし、初期費用や通話料金などの価格の引き下げ競争が始まった。それまでの自動車電話のユーザーは企業の経営幹部層(エグゼクティブ)などにほぼ限られていたが、土木工事現場の連絡用などにも使われ、ビジネスユースに広がるようになった。

その中で、1989年、画期的な小型携帯電話「マイクロタック」が発売され、NTTドコモ1992年NTTから分離独立)も同様の小型携帯電話「mova」を開発して対抗した。

1994年には、自動車・携帯電話機の買取制度(携帯電話機の売り切り制)の導入とともに、初期費用、回線利用に必要な料金の大幅な値下げが行われ、通信業界全体の大きなターニングポイントとなった。NTT移動通信網(NTTドコモ)系9社、第二電電(DDI)系セルラーグループ8社、日本移動通信(IDO)に、新規参入の第二弾であるデジタルホングループ(現ソフトバンクモバイル)とツーカーグループの参入のほか、端末機の供給でも家電メーカーなどが加わり、20社近くが名乗りを上げた事もあり、競争はさらに加速され、結果、携帯電話が広く一般に普及する下地が作られた。日本国内の1992年での携帯電話機・自動車電話の稼働台数は約170万台。全人口に対する普及率は約1.4%にあたる。

1995年1月17日兵庫県南部地震阪神・淡路大震災)では、有線インフラに壊滅的被害が発生した中、無線の強さを発揮した面もあるものの、当時の携帯電話は一部地区を除いて119番への接続が出来ず、また被災地周辺では繋がりにくい状態が発生する、など、後にも述べられる複数の問題点も露呈している。

同年には携帯音声通信サービスPHSが始まり、通話料の安さと携帯電話に先駆けて始まったSMSの一種・Pメール(旧・DDIポケットによる)がヒットしたこと等で若年層を中心に普及した。当初は携帯電話との相互通話が不可能という制限があったことや、携帯電話各社の値下げなどにより、逆に携帯電話の普及に弾みがつく結果となり、携帯音声通信サービスの日本国内市場では近年、契約者数ベースでは携帯電話がPHSの10倍以上を占有し続けており、支配的となっている。

また、文字転送サービス及び携帯電話でのE-mailの普及も相まって1986年頃から始まりバブル経済期に一世を風靡した無線呼び出し(ポケットベル)は、1999年頃から急速に携帯電話に取って代わられることになった。

携帯電話・PHSの契約数を多く獲得する目的で、購入時の端末価格を抑えるために、月々の基本料金から販売店へのバックマージンを支払うというビジネスモデルインセンティブ制度)により、1円から数百円など端末原価を大幅に下回る価格で端末が乱売される事もあったが、その反面、中途解約に対して違約金を請求される「縛り」という問題もある。

2000年前後から、各キャリアの契約者数が増え、以前のように「無線の強さ」よりも、限られた電波帯域を奪い合う弊害の方が目立つようになった。とりわけ大きな地震が起きるようになると、一番手軽に対外情報を確認できるツールとして一斉に携帯電話を使うのが当たり前になってきている。そのたびに携帯電話会社の設備容量を超える発着信が発生し発信規制を敷くなど、1995年の兵庫県南部地震の頃とは状況が変わってきている。携帯電話会社や機種によって、通話と通信の両方が同時に規制される場合と、どちらかが規制される場合がある。最大手のNTTドコモは、大規模地震の時の発信数は通常時の数十倍と発表している。公共インフラ機関など、災害復旧に通信を必要とする利用者向けに、発信規制時も優先的に接続できるサービスが提供されたり、効率的に情報をやりとりできる臨時伝言板サービスが設けられるなど対応が細やかになってきている。

2005年にはツーカーグループのKDDIへの吸収合併、2006年にはボーダフォンの日本からの撤退に伴う同社日本法人のソフトバンクによる買収、2007年にはイー・モバイルの新規参入など、業界の再編も発生している。

年表



端末


日本の音声通話端末は、1990年代は、ストレート型フリッパー型が主流で、折りたたみ型はほとんど存在しなかったが、メールカメラ機能などが充実するにつれ、2000年頃からは大画面化に有利な折りたたみ型が主流となり、ストレート型は少なくなった。ビジネスユースが主流だった時代は携帯電話機の本体色に使われる色は黒色系がほとんどを占めていたが、パーソナルユースの普及率の増加に従いカラー・バリエーションが展開されるようになった。2003年頃からは、折りたたみ型の画面側が回転する回転2軸ヒンジ型の形状や、メインディスプレイが常に外側を向くスライド型回転型(リボルバー型)が増え、2006年にはワンセグ対応機種の登場にともないサイクロイドも現われた。また、上記の基本形状の他にも、サブディスプレイや外部アンテナの有無、バッテリーの位置などさまざまな形状がある。音声通話端末でも、別売りのケーブルを使う事で、多くの端末でデータ通信も行う事が出来る。以前は音声通話に適した端末が主流だったが、データ通信に特化した形状の端末も利用者が増えている。そのような端末で音声通話を行う時は、ほとんどパソコンやPDAに専用ソフトを入れてヘットセットを使い通話、又は音声通話に対応していないのも存在する。通信端末は、PHSの方が先行して発展している。第2世代移動通信システムが主流だった頃は、9.6kbpsや28.8kbpsなど、2010年現在では低速で通信料金も従量制が主流だったが、第3世代移動通信システムが主流になってからは3.6Mbpsなど、モバイルブロードバンドと呼ばれる高速な通信が主流になり、通信料金が定額制なのが主流になっている。その反面、意図的に速度を抑える事で安価に提供するのも存在する。

また、通信モジュールも存在し、モジュール単体では使わず、自動販売機などに組み込んで使う。取り外しを考慮していないのが多いが、PHSにはW-SIMの様に差し替えて使う事を前提としたのも存在する。

携帯電話端末形状



形状
left>65px>ストレート型 固定電話の子機のような、-->本体に大がかりな可動部分の無い、最も簡単な構造のもの。折りたたみ型が主流になってからは、少数であり、何らかのデザイン的な意図のある場合での採用がみられる。
  • 長所:小型軽量。画面をいつでもチェックしやすい。回転機構が無いため薄くしやすい。
  • 短所:画面が傷つきやすい。大きな画面を搭載しにくい。ボタンが露出しているため、バッグに入れている時などに誤操作を起こしやすい。なお現在の端末は改良され、画面に傷がつきにくいハードコート処理や側面などにあるスイッチを操作してキーロックなどができるようになっている。
  • NEC製を除く初期型電話、現在ではNTTドコモD705iμauINFOBAR2SoftBank822Pなど

left>65px>フリッパー型 フリップ型と呼ばれることもある。構造的にあまり差異がないためストレート型に含まれることもある。カバーの部分がスライドする端末も存在する。
  • 当初はNTTドコモmovaおよびJ-PHONE(現SoftBank)のDシリーズによく採用され、2007年はauのMEDIA SKINが久々にフリッパー型を採用した。

left>65px>折りたたみ型
  • 長所:画面に傷がつきにくい。大きな画面を搭載できる。置いているときなどでも人にのぞかれにくい。通話時に丁度良い大きさと形状。
  • 短所:画面をすぐにチェックしにくい。折り畳むときに「カチッ」と音が鳴るものが多い。多くの機種では片手で開きにくい(デザインや機構でこの短所をカバーしている機種もある)。内側に磁石を使用しているものでは磁気カード類を挟むとカードの情報に影響することがある。
  • 初めはNTTドコモmovaのNシリーズだけが採用していたが、503iSシリーズ以降は多くの機種が採用した。
  • パナソニック製では、供給している3社すべてにワンプッシュオープン(ヒンジ部分にボタンがついていて、押すとばねの力で自動的に開く)と呼ばれる構造を持つ機種がある。

left>65px>スライド型

回転型

left>65px>回転2軸ヒンジ型
  • 長所:画面を外側にし閉じたままでもほとんどの機能が使用できる。画面を外向きにし開いたままカメラを起動すると自分を撮影することができるなど。
  • 短所:背面液晶が搭載されているモデルが少ない。開く際に画面が回転してしまうなど。圧力のかけかたによっては可動部分が破損しやすい。
  • DoCoMoのSH905i、auのW61CA、SoftBankの912Tなど。

サイクロイド型 left>65px>サイクロイド型 ワンセグ視聴のために、メインディスプレイが横向きに90度回転するもの。(現在では右方向のみに回転する)回転した後もディスプレイ中心線と端末の中心線は一致する。

left>65px>スイング型

デュアルオープン型
  • NTTドコモのP905i、auのW44S、SoftBankの920Pなどがこれに該当する。

爪切り型 爪切りのてこ部のように可動する。回転2軸ヒンジ型に似ているが、スイング型のようにディスプレイを横に90度回転させて使うこともできる点が特徴。本体(キー側)・回転ヒンジ・開閉ヒンジ・ディスプレイ部、という構造。
  • NTTドコモのP505iS(フレックススタイル)やP903iTV、SoftBank(旧Vodafone)の902Tなど。

PDA型 PDAとして利用できる、スマートフォン。データ通信以外にも音声通話機能も有している。

  • auのW56T、Vodafone(現SoftBank)のV603Tなど。

プラットフォーム


プラットフォームに関しても、日本は独自の発展をしてきた。

OS


日本の携帯電話のOSには長くリアルタイムOSTRONシリーズが採用されてきたが、高機能化に伴い、汎用OSが採用されるようになった。その代表格であるSymbian OSやLinuxなどを携帯電話に搭載する動きは世界的な傾向になっている。なお、日本以外の携帯電話では、iTRONの採用は、最初からほとんどない。

日本語入力


日本の携帯電話特有の機能として、日本語入力に関連するソフトウェアが挙げられる。現在の主流は、書き出しの文字(ひらがな)の入力に従って入力しそうな言葉を提示する予測入力と、ひらがなから漢字へのかな漢字変換の組み合わせである。東芝のMobile Rupo、シャープのケータイShoin、ジャストシステムのATOK+、オムロンWnnシリーズが代表的な製品である。これらの製品は、ワープロ機やパソコンに由来する物が多い。また、予測入力機能のみの製品としてはソニーのPOBoxがある。また、フォントも、字体の多様な日本語にとっては重要である。代表的な製品としては、シャープLCフォントNECのFont Avenue等がある。

サービス


2001年には通信速度の高速化、電波利用効率の更なる改善、通話・通信品質の向上、国際ローミングサービスの拡充などを目的としたCDMA方式の第三世代携帯電話3G)(FOMAW-CDMA方式)サービスがNTTドコモにより開始された。2002年にはKDDIがCDMA2000 1xのサービスを開始。なお、日本以外ではアナログ式が残る地域(例・北米)も存在する。

日本での携帯電話事業者は、2009年現在

である。日本では、携帯電話事業者は、当初地域ごとに別の会社でなければならなかった。その後各社ともに全国地域会社を統合している。

当初、BBモバイルソフトバンク)、イー・モバイルイー・アクセス)が1.7GHz帯W-CDMAアイピーモバイル2.0GHz帯TD-CDMA方式による新規参入を表明、2005年9月に基地局の免許を申請し、フィールドテストなどが行われた。同年11月にはこの3社に対し総務省が参入の認定を行い免許を交付した。最初の参入計画では、BBモバイルはTD-CDMA、イー・モバイルはTD-SCDMA(MC)の各方式での参入を計画し実証実験も行っていたが、最終的にW-CDMA方式で事業展開することとなった。

その後、BBモバイルは当初、2007年4月1日にサービスを開始する予定であったが、ボーダフォンを買収し、その既設施設と割り当て周波数帯を利用するため、2006年4月ソフトバンクに交付された免許の返上を申し出た。そして2006年10月、ボーダフォンをソフトバンクモバイルへ商号変更・ブランド名をソフトバンクとし事業を展開した。

イー・モバイルはHSDPAにより2007年3月31日にデータ通信専用型サービスを開始した。

電話サービス


日本国内では、料金制度として、月額基本料に無料通話分を含んだパック料金がある(ソフトバンクモバイルのホワイトプランなどを除く)。また、料金前払いのプリペイド式携帯電話もある。国外では、固定電話よりも普及の早い発展途上国もあり、時間貸しの公衆電話としての利用もある。日本の場合、電報コレクトコールダイヤルQ2ナビダイヤル等、テレドーム等は、全部または一部の事業者から利用できないものがある。また、フリーダイヤル等は掛ける先(着信)側での契約がされていないと掛けられない。新幹線公衆電話秋田山形新幹線を除く)からはNTTドコモ以外の事業者には発信できない。

また、留守番電話転送電話機能やキャッチホン機能を備えたサービス・端末が一般的である。

料金形態


音声通話の場合は通話時間、データ通信の場合は通信時間またはデータ量で算出される。
また、世界的に早い時期にデータ通信(パケット通信)の定額制を導入している(NTTDoCoMoパケ・ホーダイ au by KDDIEZフラット2004年8月からダブル定額/ダブル定額ライトソフトバンクモバイルパケットし放題(旧Vodafone時代のデュアルパケット定額))。最近では、音声通話の定額制も一部で始まっており、大々的にCMを行ったため話題を呼んでいる。

欧米の事業者は、周波数使用権をオークションで購入する費用、日本の事業者はインセンティブに多額の費用を負担しており、両者の料金を単純に比較することはできない。

デジタル化後の動向


現代の携帯電話端末では着信の際、発信者が非通知設定・通知不可能・公衆電話発信の回線等でない限り、ディスプレイに発信者番号が表示される(固定電話のナンバーディスプレイと同等の機能)。また、端末の電話帳機能に登録している番号に合致した場合には、登録した名前も表示できるものもある。
この機能を悪用した、ワン切りという問題がある。着信音に用いる音楽着信メロディ略称の着メロYOZAN(関東地区でASTELサービスを提供していた元PHS事業者)の登録商標・登録番号第4194385号、操作しない状態でディスプレイに表示されている画面を待受け画面と呼ぶ。最近では着信音を歌唱音声を含めた音楽データ(着うた)に設定できる機種もある。現代では着信番号に連動して、着信時の演奏曲を設定できる機能がほとんどの端末にある。

2000年頃からの携帯電話は多機能化しており、インターネットに接続できる機種(iモードEZwebYahoo!ケータイなど)や、デジタルカメラを内蔵して静止画を撮影可能な機種写メールiショットフォトメールなど)、さらには動画撮影ができる機種(ムービー写メールiモーションムービーメールなど)、アプリケーションをダウンロードして実行できる機種(iアプリS!アプリEZアプリ (Java)EZアプリ (BREW)など)も多い。一部、テレビ電話も出来るようになった(FOMA/SoftBank 3G/CDMA 1X WIN)。

一方、多機能化により2003年頃から、電話機に組み込まれたソフトウェアの不具合(バグ)が頻発しているが、キャリアショップへの持込みによるソフトウェア書き換えの導入や、エアダウンロードによるネットワーク経由でのソフトウェア更新技術の導入により端末の回収、全交換に至るものは減少している。
ただし、ソフトウェアの書き換えに失敗した場合、移動機内部のデータ消失や起動不可能になるケースもあり、万全の準備をして手順どおり書き換えを行うべきである。

2006年にワンセグ放送が始まったのに伴い、ワンセグ対応端末も発売された。放送開始時はP901iTVW33SA905SHの3機種が販売された。

なお、2002年頃からの動向としては以下があげられる。

多機能化


日本の携帯電話は着信メロディやボイスレコーダーなどの音声機能、動画再生やデジタルカメラなどの映像処理機能、スケジュール管理をはじめとするPDA的な機能など様々な機能が搭載され、ネット端末としての機能も強化を続けている。その多くは携帯電話に特化した仕様で、スマートフォンを除いてパソコンやPDAとは互換性がないことがしばしばある(携帯専用サイトなど)。日本の携帯電話はワンセグ・着うた・おサイフケータイといった日本特有のサービスに対応し、日本独自の発達を遂げている(日本の携帯電話が日本国外と隔絶した形で多機能化を続けたため、半ば揶揄的にガラパゴスケータイと称されることがある)。携帯機器の項目も参照。メインディスプレイの大きさや解像度が他国のものを大きく凌いでいるのも特徴である。2008年現在、日本と韓国以外の地域では音声端末で2.0インチ前後のQVGAクラス、スマートフォンでは3.0インチ前後のハーフVGAからVGAクラスが主流であるが、日本国内では、3.0インチ以上でかつフルワイドVGAクラスが主流になっている。

ビジネスモデル


日本の携帯電話のビジネスモデルは垂直統合モデルと呼ばれる。これは通信事業者が指導的立場に立って端末やサービスの仕様を決定し、端末メーカーやコンテンツプロバイダはこれに従うというものである。端末やコンテンツが事業者ごとに囲い込まれるため、新機能や新サービス、またそれを生かしたコンテンツを足並みをそろえて速やかに普及させることができる。また、端末は事業者を通じて販売され、その後の料金収入を当て込んだ多額のインセンティブによって端末販売価格の大幅な値引きが可能となるため高機能端末の普及も促進される。しかし、利用者が事業者と端末の組み合わせを自由に選ぶことはできない(番号ポータビリティで自由化したのは電話番号と事業者の関係である)し、ある事業者のもとで提供されているコンテンツ(たとえばJavaアプリ)を他の事業者で利用することも難しい。

このようなビジネスモデルの違いにより、日本と世界では端末やサービス、ひいては携帯電話を取り巻く文化に至るまで、ガラパゴス化ともよばれる大きな違いが生じている。

一方、近年の日本ではインセンティブに頼る端末販売政策の限界(市場の飽和による新規契約数の頭打ち傾向)や矛盾(SoftBank 3G端末のSIMロック解除目当ての短期解約や転売)、寡占構造による市場構造の固定化などの弊害にかんがみ、2007年、総務省はモバイルビジネス研究会という諮問グループを設置し、市場活性化についての答申を行わせた。モバイルビジネス研究会は2007年9月に最終報告書をまとめたが、その報告書において、従来型の端末販売奨励金を中心とした販売の見直しの必要性を指摘した。

この答申結果にもとづき、総務省は2007年10月に端末販売奨励金つきの従来型契約と端末販売奨励金なしの端末費用と通信費用の分離型の契約の2つをユーザーが選択出来るようにするべきであるというガイドラインを打ち出した。この総務省ガイドラインを受けて、ドコモおよびKDDIの2社は新しい料金プランを発表した。ソフトバンクモバイルは、総務省方針にさきがけ端末費用を月賦払いできるようにしていた。

仮想移動体通信事業者


仮想移動体通信事業者(Mobile Virtual Network Operator=MVNO)は、携帯電話やPHSなどの物理的な移動体回線網を自社では持たないで、実際に保有する他の事業者から借りて(再販を受けて)、自社ブランドで通信サービスを行う事業者のことであり、2001年日本通信を皮切りに始まった。現在では携帯電話の3社独占を危惧した総務省でもその競争促進のためにMVNOを促している。2009年3月には日本通信がNTTドコモのFOMAハイスピード網において、レイヤー2でのMVNO契約を取り交わし、MVNOから他のMVNOへ回線の再々販といったこともおき始めている。当初はPHSのMVNOが多かったが、現在では3.5世代携帯(HSDPA)網を利用したMVNOが増えてきている。主にMVNOはインターネットサービスプロバイダが多かったが象印マホービンのポットの利用状況遠隔監視のみまもりホットラインや高級携帯電話VERTUといった、既存の携帯電話事業者では提供できないようなサービスが始まっている。2009年7月1日時点で42社がMVNOとなっている。

端末市場の縮小と業界再編


新しい料金プラン(分離型プラン)は、月々の通信費用負担を抑えるかわりに、端末が必要なら端末の実勢価格を払う、あるいは、端末代金の月賦払いを伴うものである。2008年は、3大キャリアのいずれもが、端末販売奨励金を廃止した分離型プランと、端末販売奨励金付きの従来型プランを並行して販売したが、大多数のユーザーは、分離型プランを選択したと報じられている。この為、必然的に、ユーザーの端末調達コストは跳ね上がり、分離型プランの2年縛り条項とあわせて、端末の買い替え間隔は、従来より大幅に伸びていると推測される。このため、既に飽和に近い携帯電話保有率と併せて、ここ数年、5000万台前後で推移してきた国内年間販売台数は、2007年をピークに、将来、減少に転ずるという業界予想が多くなされていたが、実際に2008年の国内端末出荷台数は、IDCのデータによると、4222万台であった。2009年も市場在庫の調整が必要であり、引き続き大幅なマイナス成長になるとの見方が多い。このような市場環境の変化にともない、将来展望が描けないことから、下位端末メーカーの中には、携帯電話製造からの撤退を発表するところも出てきた。2008年4月には、京セラが三洋電機の携帯電話事業を427億円で買収した。また、2008年3月には、三菱電機が携帯電話事業からの撤退を発表したほか、ソニー・エリクソンが端末納入計画を見直していると発表された。さらに世界市場首位のノキア(当時日本でのシェア1%程度)も、世界金融危機による世界的な端末需要の減退、スケールメリットと市場将来性の見込めないことなどを理由として日本市場に見切りをつけ、超豪華端末ブランドのVirtuを除く、NOKIAブランドの日本市場向け端末開発から撤退することを、2008年10月に発表した。また、モトローラも2007年以降の業績不振により2009年2月27日をもって日本国内向け携帯電話事業から撤退している。また、東芝は日本国内での携帯電話市場の将来性が見込めないことから、2009年10月以降は携帯電話の国内生産からの撤退することを2009年5月に発表し、端末納入計画を見直すこととなった。

以上の携帯電話事業撤退もしくは日本国内市場撤退したメーカー及び端末納入計画見直しとなったメーカーでは、京セラに売却された三洋電機はSANYOブランド存続、撤退した三菱電機は富士通(協業先)及びパナソニック(スピードセレクターに関する技術)などに技術譲渡、納入計画見直しのソニー・エリクソン及び東芝はau向けの納入を除いて海外のスマートフォン市場に資源を集中する方向で、ソニー・エリクソンは2010年春モデルがNTTドコモ向けへの納入再開がXperiaSO-01B)程度、東芝はNTTドコモ再参入においての2009年夏モデル及びソフトバンクモバイル向け2009年冬モデルがそれぞれTG01の日本向け仕様(dynapocket)のT-01A及びSoftBank X02T程度である。また、ノキア及びモトローラの日本撤退に伴い、日本国内でのメーカーサポート及びアフターサービスが大幅に縮小され、キャリアによるサポートでのオプションパーツ及び消耗品の提供、もしくは全くサポートされずに海外輸入代行取次ぎ又はインターネットオークションでのオプションパーツ及び消耗品の購入となり、日本国内でのサポートが享受出来ずに自己責任での使用という弊害が出てきた。

一方で台湾・韓国・中国などの近隣新興国メーカーの新規参入が活発化し、台湾HTCがNTTドコモ及びau及びソフトバンクモバイル及びイー・モバイル向けスマートフォン、韓国LG電子がNTTドコモ向けのローエンド~ミドルエンド端末及びデータ通信端末、同サムスン電子がソフトバンク向けローエンド~ハイエンド端末及びスマートフォン・NTTドコモ向けスマートフォン、中国Huaweiがイー・モバイル向けデータ通信端末を中心に、同Longcheerがイー・モバイル向けデータ通信端末を、同中興通迅がウィルコム向けMVNO通信端末を、台湾・インベンテック・アプライアンシズイー・モバイル向け音声端末およびサードパーティ扱いとして、日本に本拠を置くグループ企業のテクニッコジャパン扱いの販路でW-SIM端末向けGSMモジュールをそれぞれ開発及び提供しており、今後の動向が注目される。

文化



日本語で携帯電話は、文字通りに「携帯電話」と呼ばれるが、しばしば略された「ケータイ」という名称で一般に知られている。日本に在住する人口の多くが携帯電話を所有し、その大部分は現在ではカメラ機能をはじめとする拡張機能が備わっている端末である。このように多機能化した携帯電話を大部分の人口が有する日本の事情から、国際的に見ても特異な携帯電話文化が日本には生まれた。

スマートフォン



一部を除く世界では、スマートフォンが主流となっている中で特異な携帯電話文化が発達する中、米アップル社のiPhoneがソフトバンクモバイルより発売され、また台湾HTC社のTouch Diamond/Touch Proといったスタイリッシュなスマートフォンが携帯電話キャリア各社から発売されると、各キャリアで2台目需要を狙った各種キャンペーンにより利用客が増加したが普及には程遠く、既存の携帯コンテンツに対応していないなどの問題点や、ユーザーインターフェースの複雑化によりスマートフォンになじめないユーザーが多いと思われる。

データ通信



今までは携帯電話(音声端末)を主軸においており、かつてはデータ通信はPHSが主流でかつ一部のマニアが利用する程度であったが、イー・モバイルの3Gデータ通信参入と低価格ネットブックの日本国内市場参入と併せて、USBスティック型データ通信端末とネットブックのセットが、携帯電話販売店や家電量販店でインセンティブにより非常に安価に購入できる状況で、一部の一般ユーザーを取り込んでいる。また、NTTドコモもイー・モバイルへの対抗策として同等の手法をとっており、2社の間でのデータ通信シェア争いとなっている。また、ニンテンドーDSPSPiPod TouchなどのWi-Fi携帯機器の登場により、Wi-Fiが普及した為、ウィルコムとイー・モバイルがモバイルWi-Fiルーターを発売した。

政治


青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律が2008年6月11日成立2009年4月1日施行された
青少年ネット規制法が成立--フィルタリングサービス義務化:ニュース - CNET Japan。法の施行後はその定めにより18歳未満の青少年が携帯電話を契約する場合、インターネット接続機能の付いた端末には予めフィルタリング (有害サイトアクセス制限)を導入する事が義務づけられた。フィルタリングは18歳未満の者は解除の申請が出来ず保護者が申し出た場合のみ解除する事が出来る。また、「インターネットを利用した公衆による情報の閲覧の用に供されるサーバー」を管理し「他人の求めに応じ情報をインターネットを利用して公衆による閲覧ができる状態に置き、これに閲覧をさせる」者を特定サーバー管理者と呼び、アップローダーソーシャル・ネットワーキング・サービス電子掲示板ブログ等を公開している者がこれに該当する。特定サーバー管理者は自ら青少年有害情報の発信を行おうとするとき、又は他人により青少年有害情報の発信が行われたことを知ったとき、に以下の3つの対策をとる努力義務があるいわゆる「青少年ネット規制法」が成立、どのような影響が今後考えられるのか? - GIGAZINE

  1. 当該青少年有害情報について、インターネットを利用して青少年による閲覧ができないようにするための措置(「青少年閲覧防止措置」)
  2. 青少年閲覧防止措置をとったときは、当該青少年閲覧防止措置に関する記録を作成し、これを保存する。
  3. 管理する特定サーバーを利用して発信が行われた青少年有害情報について、国民からの連絡を受け付けるための体制を整備する。

教育再生懇談会(座長・安西祐一郎慶應義塾塾長)は2008年5月17日小中学生が携帯電話を所持しないよう保護者や学校関係者に求める提言を報告書を盛り込む事を決定し、2008年5月26日に提言をまとめた
教育再生懇談会-合宿審議第3セッション-議事次第
第4回教育再生懇談会-議事次第
小中学生の携帯電話利用に制限--政府の教育再生懇談会が提言:モバイルチャンネル - CNET Japan
小中学生の携帯電話所持禁止へ/日本 | Japanese JoongAngIlbo | 中央日報
さらに、自民党の有志国会議員でつくる「携帯電話から小中学生を守ろう勉強会」(中曽根弘文会長)は2008年6月17日中間提言を取りまとめ、今秋の臨時国会で小中学生の携帯電話所持を禁止する議員立法をめざす方針を打ち出した解説委員室ブログ:NHKブログ | おはよう日本「おはようコラム」 | おはようコラム 「ケータイ禁止にしたけれど」

業務区域


1999年9月末時点での各社の業務区域

1999年9月末時点での各社の業務区域
北海道
デジタルツーカー北海道
東北地方
東北セルラー電話
デジタルツーカー東北
新潟県
NTT移動通信網
関東甲信地方
日本移動通信
東海地方
近畿地方
北陸地方
デジタルツーカー北陸
中国地方
デジタルツーカー中国
四国地方
デジタルツーカー四国
九州地方
NTT九州移動通信網
デジタルツーカー九州
沖縄県

2009年10月1日時点での各社の業務区域

2009年10月1日時点での各社の業務区域
NTTドコモ
KDDI
ソフトバンクモバイル
イー・モバイル

周波数帯域利用状況

日本の携帯電話の周波数帯域利用状況
800MHz帯
mova(PDC)、FOMAW-CDMAプラスエリアのみ)
au : cdmaOneCDMA 1XCDMA2000 1x)、CDMA 1X WIN(CDMA2000 1x/EV-DO
800MHz帯(新)
W47TおよびDRAPE(W46T)を含み、2007年以降の一部を除くWIN端末)
1.5GHz帯
シティフォン、関西シティオ
ソフトバンクモバイル : SoftBank 6-2シリーズ(PDC)
1.7GHz帯
NTTドコモ : FOMA(W-CDMA、東名阪地域のみ、902iS以降の一部機種)
2GHz帯
FDD:上り1.9/下り2.1)
au : CDMA 1X(CDMA2000 1x、A5515Kのみ)、CDMA 1X WIN(CDMA2000 1x/EV-DO、W02Hを含み、一部を除く2006年以降のWIN端末)
ソフトバンクモバイル : SoftBank 3G(W-CDMA)

関連項目




脚注


外部リンク



*にほん



出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』